このたびは【 印鑑名人戦 】にお立ち寄りいただき、ありがとうございます。
当サイト制作・運営を担当する松崎文一と申します。
東京の小さなはんこ屋の三代目に生まれた私は、20歳で修業に出ました。
とはいえ印鑑彫刻は性に合わず、文字通り三日坊主で断念し、
それ以後は営業・企画ひとすじに、気がつくともう30年が経ちました。
私が修業したのは、当時日本一の印鑑店と謳われていた東京・虎ノ門の
「長澤印店」で、そこには昭和初期から戦中・戦後にかけて活躍した、
キラ星のごとき伝説の印鑑職人たちによる膨大な印影が残されていました。
毎週土曜日は得意先企業も休みのところが多く、私は一日中店番をしながら
まさに芸術作品と呼ぶべき貴重な印影を、食い入るように観ていました。
こうして私は彫刻技術を持たないまま、眼だけが異様に肥えていったのです。
その後、25歳のとき家業を継いで以来28年間で、私は全国にいる数多くの
印鑑職人たちと出会い、その作品を鑑賞する機会に恵まれました。
その数、200人はゆうに超えていると記憶しています。
特にその中でも、三人の作品が私の心をとらえて離しませんでした。
20代後半に知り合った、岡本 尚山。
30代前半に親しくなった、永田 皐月。
40代前半のときに友人に紹介されて出会った、上原 高洞。
個性溢れる人柄そのままに、確かな技術に裏打ちされた独特の作風は、
失礼ながら、どれも似たり寄ったりが多かった印鑑の中で、
他とはまったく異なる、圧倒的な迫力と存在感を見せつけてくれます。
しかも見事に三者三様の作品で、それぞれ異なった光を放っています。
いつかこの三人の作品を同じテーブルに並べて、多くの人に鑑賞して
もらえるようなWebサイトを制作してみたい、そう思い続けて幾年月。
ついにここに念願の【 印鑑名人戦 】をオープンすることができました。
この項では、この三人の“職人”ではない“印鑑手彫り作家”、
(独自の作風を確立している以上、単なる職人と呼ぶにはあたりません)
その人柄や信念・情念といったものを、私が知る範囲でご紹介申し上げます。
「この作家はこういう思いで印鑑を彫っているのか」と、お心の隅でも
お留め置きいただければ、これに勝る光栄はございません。
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